こんにちは、茨城で創業融資、事業用資金融資をサポートしている行政書士兵藤貴夫です。
最近資金調達関連のセミナー等でよく話に出る言葉に
「事業性評価」
という単語があります。
これは、
「銀行は融資の申込を受けたとき、その事業の将来性を判断して融資をしろ」
という金融庁の指導を言います。
つまり「事業を評価」するから「事業性評価」であり、その評価によって行う融資を「事業性評価融資」と言います。
では今まで、銀行は顧客の何を見て融資を決定していたかというと、
「財務諸表と担保」
です。
(広い意味でこの「担保」には信用保証協会の保証も含まれます)
そしてその財務諸表が赤字であった場合、その金額や理由、期間にも寄りますが(たとえ担保があったとしても)融資のハードルが高くなります。
この指導が完全に実現されれば、将来性があると判断された事業は、
「たとえ財務諸表が赤字でも」
銀行からの融資が受けられることになります。
しかし我々のような支援者の立場からは
「どうやって評価するの?そんなこと本当にできるの?」
という意見が大勢でしたが、既存の事業については既に静岡銀行などは評価、融資の実績があるようです。
しかし、ここで思うのは
「では創業者の創業融資についてはどうなのか?」
これは自分の勝手な想像ですが、もしも銀行が保証協会抜き、プロパーで創業融資を行う可能性があるとしたら、日本公庫のように自己資金や事業計画、そして面談での印象などを元に評価するしかないのではないかと思います。
そういうノウハウと人員を今から組織内に蓄積していくのは、銀行にとって大きな負担です。
これはやはり困難ではないのかと言うのが自分の予想です。
それでも銀行が起業者への事業性評価融資を積極的に行うようになれば、創業融資の環境もかなり変わるような気がします。
そうなると起業の世界も面白くなると思うので、ぜひ実現してもらいたいと思っているのですが。