- 現在勤め人をしています。親に「事業を継いでくれ」と言われました。
- ある会社の役員をしています。社長に「お前に会社を任せたい」と言われました。
- 事業の拡大を考えています。後継者がおらず廃業を考えている同業他社をM&Aしたいのですが。
- 数年前から、事業承継問題が盛んに言われるようになりました。
自分のサイトも事業承継のキーワードでいらっしゃる方が多くいます。
この事業承継問題とは、まず前提として現在中小企業経営者の年齢ピークは66歳となっているという現実があります。
このため数年後には団塊世代の経営者が一斉に引退時期にさしかかることから、以下の問題の発生が予測されています。
1.承継者が存在しないことにより、多くの中小企業が廃業せざるを得なくなる。
2.承継者に事業を譲っても、それがうまくいかず、結果として廃業、事業の縮小、倒産などにいたる。アンケートによれば、現在60歳以上の経営者のうち、実に半分以上が廃業を考えています。
日本の技術の多く、そして雇用の多くは中小企業に頼っており、それらノウハウと雇用が今後数年で一気に失われかねません。
その存続は国にとって重要問題であり、そのため日本政策金融公庫が事業承継支援のための融資パッケージ
を平成26年度から提供しています。
事業承継と言っても一昔前のように「子供を後継者とする」とするパターンだけではなく、現在は以下のような方法が取られるようになっています。
1.親族内承継
2.従業員承継
3.第三者承継(M&A)これらに対して承継者はどのような融資を受けられるかというと、たとえば
1.「設備が老朽化していて、子供が承継に乗り気でない場合」
-> 老朽化した設備入れ替えのための設備投資資金を融資2.「社長が持っている株式を従業員が買い取るだけの資力がない場合」
-> 社長の株式買取資金を融資
「社長が持っている事業用資産を買い取るだけの資力が会社や後継者にない場合」
-> 事業用資産の買取資金を融資3.「M&Aで同業他社を引き受けたいが、その株式を買い取る資金がない場合」
-> 株式の買取資金を融資これらの融資が今までの融資とはっきり違うのは「起業」「事業の発展」などのための資金ではなく「事業を円滑に引き継ぐための資金」となっている点です。
中小企業の場合には、数百万が準備できるかどうかで、承継がスムーズに進むかどうかが決まるケースが多くあります。
現在引退を考えられている中小企業経営者は、これらの融資を利用することを検討されてはいかがでしょうか。
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