知らないでタンス預金していました。自己資金として認めてもらえますか?
制度融資や日本政策金融公庫への創業融資の申請では自己資金が重要です。

そして、この自己資金は基本的に銀行口座におかなければなりません。

それは、その資金の出所(貯まった経緯)がはっきりしなくなるからです。

見せ金でそれら金融機関から融資を受けようとする起業者は多く、担当者は現金での自己資金をまず疑います。

しかし、それでも相談に来る起業者、起業希望者の方の多くが銀行預金ではなく現金で自己資金を持っています。

それは、たとえば親族から現金で贈与を受けた、あるいはギャンブルで現金を得たなど理由はいろいろあります。

また現金しか信用しないのか、振り込まれた給与をわざわざ全額引き出して手元に置かれる方もいます。

その場合どうすればいいのか、当方なりのアドバイスは以下のとおりです。

現金で持っている自己資金を日本公庫や保証協会は全く信用しないかと言うと、そうでもありません。

自分の印象としてははケースバイケースです。

実際に自己資金が全額タンス預金だった起業者の創業融資を成功させたこともあります。

最初に必要なのは手持ちの現金を今すぐ銀行に入金することです。

気休めかもしれませんが、その状態で数ヶ月経過すれば、それだけでも「見せ金」とみられる可能性は低くなります。

さらに重要なことは担当者に

「これだけの現金を持っていてもおかしくない」

と思わせる環境が申請者にあるかどうかです。

たとえば、長い間勤め人であって、収入から生活費や遊興費を引いた残りが自己資金に十分見合うものであれば、信用される確率は高くなるでしょう。

逆に生活するのにギリギリの収入しかないのに突然大金が現れた場合、合理的な説明ができない限り、自己資金であることを信用してくれないのは当然といえます。

このあたりの判断は担当者の印象が大きく影響します。

さらにこの場合、創業計画書や経験、面談の重要性が通常よりも高くなります。

疑いのあるところからスタートする以上当然といえますが、具体的には

「どれだけ真剣に経験を積み重ねてきたか」
「創業計画書にどれだけ説得力を持たせられるか」
「面談の印象をよくできるか」

です。

「思いつきのような創業計画」
「怪しい雰囲気」
「関係のない職を転々としてきた」

という印象を担当者に与えれば、自己資金ひいては融資そのものが否決される可能性が高くなります。

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