建設業で起業する場合、最初に意識すること

建設業で独立すると一口で言ってもそのパターンは様々です。

事業主についていえば、自分がお会いした中では大きく以下のパターンに分かれるように思います。

  • 技術者系
  • 職人系
  • 経営者系

これらの要素はもちろん一人の事業主の中で入り混じっているのですが、その中でも多いのはやはり職人型の事業主です。

これから建設業での起業を目指す場合、これらは別にこだわる必要はなく、それぞれ自分の性格や経歴に合わせればいいと思います。

最初に言ってしまいますが、建設業を含むさまざまな業種の起業者とお会いして感じるのは、

「平均すれば建設業で独立開業するのはかなりハードルが低い」

ということです。

もちろん元請にいきなり切られて、明日からの仕事に困っているという方の相談にも乗ったことがありますし、BtoC型の建設業者で集客に苦労されている方の相談にも乗ったことがあります。

しかし総じて他の分野での起業よりも経営者として要求されるリソースが少なくて済むということは言えるでしょう。

それは上述のように職人として提供できるサービスをすでに持っている、ゆえに最初からある程度売り上げがたつことが多いからです。

つまり「腕に覚えがあって、それを知っている元請が使ってくれる」ことが多いからです。

しかし気を付けなければならないのは、建設業で起業するのはハードルが低いとは言っても、楽だということではありません。

自分のお客様でも、経営上明らかにやったことがいいことを提案しても首を縦に振らない方がいます。

「現場以外のことを考えたくない」

ということでした。

この傾向はすべての職人型の経営者に多かれ少なかれ共通しています。

当然ですが、そのぶん経営判断を求められたときに苦労することになります。

どのタイプの事業主になろうとも、経営者としての知識とセンスを磨くことが事業成功のカギとなります。

建設業で起業する方はそのあたりが弱いことが多く、ゆえに経営センスを持っていることは大きな強みとなります。