日ごろ創業希望の方とお会いしていて痛感するのは、自分の判断がいかに狭い世界のものであるかということ。
突然何のことだかわからないと思いますが、おおよそ以下のようなことです。
・「その商品・商売のブームは去っている。いまさらそのニーズがあるのか?」
・「その商品を誰が欲しい?」
・「その世間ではニッチすぎる需要に応えるだけで売上が立つのか?」
つまり「事業として成立しないのではないか」という印象を持つわけです。
おそらく自分だけでなく、もしもコンサルティングの席に誰か第三者が同席していたら、同じような印象を持つと自分としては確信しているのですが、ところがこの印象は往々にして外れます。
コンサルティングの席では当然売り上げの根拠をお聞きするのですが、理路整然とその根拠や将来の売り上げ予測を語っていただけたりします。
もちろん希望的観測や、一部の限られた状況での甘い数字ではありません。
その自分の予測が外れるたびに
「自分の世界は狭い」
と痛感するわけです。
本当に世界は広く、人間は幅広く、世間にはさまざまな事業の種がひしめき合っています。
そういうさまざまな事業の種はあっても、しかし誰もが起業して成功できるわけではありません。
成功している起業者の方にも、そうでない起業者の方にもお会いしますが、いったい何が違うのか?常に観察させていただいています。
さまざまな要因をそこに見つけるのですが、ひとつ言えるのは行動力の違いです。
つまり
「考えてばかりいないで、失敗を恐れず行動できるか」
と言ったことでしょうか。
成功する起業者は、自分の理想を追求していても、考える前に身体が動くタイプが多いように思えます。
自分の判断がいかに狭いかまた痛感するのがこのときで、
「この人は行動を起こさないだろうな」
と思える人が次にお会いした時にお聞きすると、実はひとりで考えてひとりで起業準備をされていたりします。
意外な事業、意外な起業者にお会いできるのも、楽しみの一つだったりします。