起業について語られるときによく使われる数字として
「起業して10年後に存続している事業は10%」
という言葉があります。
今回はこの数字の意味について自分の考えを書きます。
この「10%」という数字を見て、一般的に起業して10年後には9割の起業者がのたれ死んでいるようなイメージを持ちますが、実際には一つの事業でだめであったとしても、同じ起業者が他の事業を始めて、そちらで成功しているケースも多いはずです。
それらを寄せ集めて、10%の成功率と言っているはずです。
心折れて、敗北感を抱えて勤め人に戻った人もいるでしょう。
しかし失敗してまた組織の一員に戻る起業者ばかりではなく、心機一転して他の事業に取り組む起業者がいます。
「成功するまで挑戦し続ければ、失敗はない」
という考え方がありますが、この10%の成功率というのは、成功者が繰り返した失敗の積み重ねと見ることもできるわけです。
また当然の事実として、起業者と言っても千差万別です。
その能力、置かれている状況、歩んできた人生などなど。
そしてどれだけ自分の起業に対して真剣に向き合って、その成功を事前に真剣に準備してきたか。
同じ「起業者」というくくりでも、一人として同じケースはないのです。
当然、中にはなんの計画も立てず、何も学ばず、なんの志も持たず、ただ金銭だけを夢見て起業する人もいます。
また現在の勤め人である自分が嫌で嫌で、そこから逃避するためだけに起業する人もいます。
そういった
「うまくいかない可能性が最初から高い起業者」
を含めて10%という成功率なのです。
起業前に成功に必要なプロセスを踏んでいない起業者が多いから、いたずらに起業の成功率が低くなっているのです。
決して、サイコロを振って成功者と敗北者が選ばれるわけではなく、成功する起業者は最初から成功するべくして成功しているのです。
だから当事務所としても、起業前の無料コンサルティングをお勧めしているわけですし、創業融資を申請することをお勧めしているわけです。
起業前に必要なことは
「学習すること」
「調査すること」
「考える事」
そして起業した後に必要なことは、これらに加えて
「行動すること」
です。
起業者は敗北のグループに入らないために入念な事前準備をしなければなりません。